AviUtl2徹底解説:最新β版とエフェクト活用、時短テクニック・隠れ機能まとめ

AviUtl2最新まとめ:エフェクト活用と時短テクニック、隠れ機能を徹底解説

フリー動画編集ソフトAviUtlは長年にわたり多くのユーザーに支持されてきましたが、2025年7月に64bit対応版である「AviUtl2(AviUtl ExEdit2)」のベータ版が公開されました。旧バージョンは32bitアプリケーションであり、メモリ使用量が4GBに制限されるなどの課題がありました。また、拡張編集プラグインや多くのスクリプトを組み合わせて使う必要があり、初心者には敷居が高い部分もありました。2019年10月にリリースされたバージョン1.10を最後に長らく公式更新が止まっていましたが、2025年7月7日に64bit版のbeta1が発表され、7月12日にはbeta2、7月20日にbeta3、7月27日にはbeta4と短期間でのアップデートが行われています。64bit化と同時に拡張編集機能が統合され、Windows 10以降の64bit環境に対応したことで動作が安定し、大規模なプロジェクトにも対応できるようになりました。本記事では最新ベータ版の概要と共に、初心者でも分かりやすいようにAviUtl2の基本操作、エフェクトの使い方、編集効率を高める時短テクニック、さらにあまり知られていない隠れ機能について解説します。

## 1. AviUtl2のインターフェースと基本操作

AviUtl2ではインターフェースが大幅に刷新され、従来複数ウィンドウに分かれていた機能が1つのウィンドウに統合されています。画面にはメニュー、メディアエクスプローラー、シーンリスト、プレビュー編集、レイヤー編集(旧タイムライン拡張編集)、オブジェクトリスト、オブジェクト設定といったパネルが配置され、初心者でも迷わず操作できるよう設計されています。メディアエクスプローラーから動画・音声・画像ファイルをドラッグ&ドロップするだけで読み込めるため、ファイル選択ダイアログを開く手間が省けます。動画を読み込むと同時に音声トラックも自動的に取り込まれるので、旧バージョンのように音声オブジェクトを個別に追加する必要はありません。対応形式は画像がjpg・png・bmp・gif、動画がavi・mp4、音声がwav・mp3で、それ以外の形式を扱う場合はプラグインを追加することで拡張できます。

解像度やフレームレートの変更はプロジェクト作成時だけでなくシーンリストからいつでも行えます。変更したいシーンを右クリックして「シーンの設定」を選択し、数値を指定するだけで解像度やフレーム数を調整できます。不必要な部分をカットしたい場合は、レイヤー編集画面で対象のフレーム位置にカーソルを合わせ、右クリック→「分割」を選んで不要なオブジェクトを削除します。字幕やテロップを追加する際はレイヤー上で右クリック→「オブジェクトを追加」→「テキスト」を選択し、オブジェクト設定で文字内容やフォント、サイズを設定します。テキストの表示時間はオブジェクトの端をドラッグするだけで簡単に調整できるため、初心者でも直感的に編集できます。

編集内容を保存する際は「ファイル」→「プロジェクトを保存」または「プロジェクトを別名で保存」を選択します。AviUtl2ではショートカットキーCtrl+Sによる上書き保存が可能になっており、作業の合間にこまめに保存することでデータ消失のリスクを減らせます。出力は「ファイル」→「ファイル出力」から無圧縮のAVIやMP4 Exporter、拡張x264出力などを選び、画質やフレームレート、音声ビットレートを調整します。YouTubeやニコニコ動画などのプリセットも用意されているため、用途に応じた設定で書き出せます。

## 3. 編集効率を高める時短テクニック

AviUtl2は多機能ですが、操作に慣れることで編集時間を大幅に短縮できます。ここでは初心者でも簡単に使える時短テクニックを紹介します。

まず、メディアエクスプローラーからのドラッグ&ドロップによる素材読み込みは必須の基本操作です。エクスプローラー内で複数のファイルを選択して一括でレイヤーにドロップすれば、動画や音声、画像が自動的に取り込まれ、音声トラックも同期されます。ファイルダイアログを何度も開く必要がなく、プロジェクトへの素材導入がとてもスムーズになります。

次に、シーン設定の柔軟な変更を覚えておくと便利です。作業途中で解像度やフレームレートを変更したくなった場合でも、新しいプロジェクトを作成し直す必要はありません。シーンリストから変更したいシーンを右クリックして「シーンの設定」を開くだけで、いつでも数値を変更できます。また、シーンを分割したり組み合わせたりすることで、映像内にメリハリを付けることが可能です。

ショートカットキーの活用も時短に欠かせません。Ctrl+Sによる保存、Ctrl+ZやCtrl+Yによる元に戻す/やり直し、オブジェクトを分割する際の右クリック→「分割」、レイヤーの表示非表示を切り替える「F4」など、よく使う操作は手元のキーボードで素早く行えます。作業内容が増えるほどクリック操作の回数が多くなるため、ショートカットを覚えることで効率が大きく向上します。

また、フィルタ効果を一時的にオフにしたり順序を入れ替える機能を活用すると、効果の調整がしやすくなります。設定ダイアログでチェックボックスをオフにするとフィルタが無効化され、処理負荷が軽減されるので、プレビューの際に重くなるのを防げます。必要な部分だけに効果を適用する場合はオブジェクトを分割し、その区間にのみフィルタを配置します。これはエフェクトのかかり具合を比較しながら作業する際にも役立ちます。

最後に、レイヤー構成を工夫することも重要です。例えば、複数のオブジェクトに共通のエフェクトをかけたい場合はフィルタオブジェクトを活用し、それ以外のオブジェクトにはメディアオブジェクトとして個別にフィルタを追加するなど、レイヤーの上下関係を使い分けることで編集の自由度が広がります。オブジェクトのグループ化や整理をこまめに行うことで、複雑なプロジェクトでも迷うことなく編集が進められます。

## 4. 知って得する隠れ機能と最新情報

AviUtl2には、マニュアルに詳しく書かれていない便利な機能がいくつか隠されています。例えば、オブジェクトリストのチェックボックスを使うと、各オブジェクトを個別に表示・非表示に切り替えることができ、レイヤー全体を非表示にせずに一部分だけを確認できます。また、オブジェクト設定では座標や拡大率、透明度などのパラメータをキーフレームにより細かく制御できるため、フェードイン・フェードアウト、スライド、回転などのアニメーションを簡単に作成できます。キーフレームは右クリックで「キーフレームを追加」し、タイムライン上で動きの開始と終了を指定するだけで滑らかな変化を実現します。

最新ベータ版の更新情報としては、beta4までの短期間にさまざまな改良と不具合修正が行われています。64bit化に伴いメモリの上限が大幅に増えたことで、大量のレイヤーや高解像度素材を扱う場合でも動作が安定しています。一方で、旧バージョンのプラグインやスクリプトが一部非対応となっているため、ベータ版を試す際には使用しているプラグインの互換性を事前に確認するとよいでしょう。開発者は今後もアップデートを続けると明言しており、正式版が公開されるまでに機能追加や改善が予定されています。

## 5. まとめ

AviUtl2は、従来のAviUtlを64bit化し使いやすさと安定性を大きく向上させた動画編集ソフトです。インターフェースの統合により操作の流れがスムーズになり、メディアエクスプローラーからのドラッグ&ドロップやシーン設定の柔軟な変更、ショートカットキーによる素早い操作など、多くの機能が初心者にも配慮されています。豊富なエフェクトを三つの方法で使い分けることで、映像表現の幅が広がり、部分的な加工や複数レイヤーへの一括適用も簡単に行えます。さらに、編集効率を高める時短テクニックや隠れ機能を知ることで、作業時間を大幅に短縮しながら質の高い動画を制作できます。最新ベータ版では今後のアップデートに期待が高まっており、AviUtlを使用している人はぜひAviUtl2を試してみる価値があるでしょう。
## 2. エフェクトの種類と適用方法

AviUtl2では映像の演出や画質調整を行うための「フィルタ効果」が豊富に用意されています。主なエフェクトにはフェードイン・フェードアウトのようなトランジション効果、明るさやコントラストの調整、ぼかしやモザイク、光沢や歪み、ノイズ、色調補正、揺れや回転といったアニメーション効果などがあります。これらのエフェクトは複数組み合わせることでより高度な演出を実現でき、色補正とぼかしを組み合わせたソフトフォーカス風の映像を作るといった応用も可能です。

エフェクトを適用する方法は大きく分けて三つあり、目的に応じて使い分けるのがポイントです。第一の方法はオブジェクト設定ダイアログから追加する方法で、レイヤー上のオブジェクトをダブルクリックして設定ダイアログを開き、「+」ボタンからフィルタを選択します。この方法ではエフェクトがオブジェクト全体に適用され、開始から終了まで効果が続きます。複数のフィルタを最大10個まで重ねることができ、それぞれの順序をドラッグで入れ替えて仕上がりを調整できます。また、チェックボックスで一時的にオフにして比較することもできるため、効果のかかり具合を簡単に検証できます。

第二の方法はメディアオブジェクトとして追加する方法です。エフェクトをかけたいオブジェクトより下位の空レイヤーで右クリックし、「メディアオブジェクトの追加」→「フィルタ効果の追加」から適用したいフィルタを選びます。すると青緑色のフィルタオブジェクトがレイヤーに配置され、オブジェクトの長さや位置をドラッグして調整することで、特定の時間帯にのみエフェクトをかけることができます。部分的にモザイクやぼかしを入れたい場面で非常に便利です。

第三の方法はフィルタオブジェクトとして追加する方法で、空の下位レイヤーで右クリック→「フィルタオブジェクトの追加」からフィルタを選択します。この方法で配置されたオブジェクトは、自分より上のすべてのレイヤーのオブジェクトに効果が作用するのが特徴です。一度に複数のレイヤーへ同じエフェクトをかけたい場合に有効ですが、対象が広いぶん他のオブジェクトへの影響も大きくなるので、使用する際は意図した場所だけに効果がかかっているか確認するのが良いでしょう。

これら三つの方法を使い分けることで、同じエフェクトでも全体にかけるか部分的にかけるか、複数のレイヤーに共通でかけるかといった細かな調整が可能となります。トランジションの中にはフィルタオブジェクトとしてのみ利用できるものもあるので、目的の効果に応じて追加方法を選択しましょう。

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